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想像力 [子育て]

子どもは想像力に溢れています。誕生日にもらった熊の人形が仲良しのお友達になり、プラスチック製のちっちゃな赤いスポーツカーは子供部屋を縦横無尽に走り抜けていきます。ブロックで作った怪獣は魂を吹き込まれ、我が物顔でのっしのっしと歩き出します。或いは、夜一人ぼっちでいるときに、お化けに怯えた覚えは誰にでもあるのではないのでしょうか。

しかし、パンナは違っていました。1歳ごろ、こどもチャレンジのおまけで付いていたしまじろうのパペット。私が手を入れて「こんにちは」と言ってしまじろうの手を動かしながら話すと、喜ぶのは普通の子どもと一緒でした。しかし、パンナは私が手を外した後のパペットに自分の手を入れ始めたのです。小さい子どもであれば、人形がまるで動物のように生きていると錯覚するものだと思っていましたがパンナは違いました。その時は、この子はえらく冷静だと感心しました。

自閉症は「想像力の障害」でもあるようです。その話を聞いたとき、納得する部分が非常に多くありました。

献身的な療育によっていろいろなスキルを身につけたパンナですが、残念ながら想像力に関してはほとんど進歩していないような気がします。お人形が大好きなパンナ。しかし、お人形は並べるための対象でしかありません。ミニカーの乗用車もほとんど走ることなくいつもきれいに陳列されています。想像力を鍛えるため、療育にままごとを取り入れたりしていますが、想像力は形があるものでなく、絵カードを使っても伝えるのが難しいので非常に苦労しています。

よくやっているのがくすぐりによる訓練です。何回かいやというほど徹底的にくすぐります。そうやって警戒心をつけた後で、今度は「くすぐるぞ」と言い指を動かしながらパンナの首やわきの下に手を近づけていくのです。実際に触る前からパンナは首を亀のようにすぼめて笑顔で警戒の態勢を取ります。実際にくすぐっていないのに、くすぐられたような気になり、或いはくすぐられた時の不快感を思い出し、嫌がるというのは一種の想像力だと考えています。しかし、それを更に強化する方法をまだ見つけていません。
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